「希望年収はいくらですか」と聞かれたとき、低く言いすぎても高く言いすぎても不安になりますよね。相場の数字を急いで探し、一つの金額に決めなければと思う人もいるかもしれません。
希望年収は、希望だけを伝える質問ではありません。現在の収入や経験、応募する仕事の内容、生活上の条件をどう考えているかを、企業とすり合わせる会話です。分からないまま答えず、まず自分の基準を整理しておきましょう。
希望年収は「希望だけ」で答えなくてよい
年収は一般に、月給だけでは決まりません。基本給、手当、固定残業代の有無、賞与、想定される残業代など、求人票の内訳を確認する必要があります。求人票に「年収例」や「想定年収」があっても、自分にそのまま当てはまるとは限りません。
平均年収などの統計も、業種・年齢・地域・雇用形態によって見え方が異なります。統計は目安として使いながら、応募先の条件と自分の経験を比べてみましょう。
伝える前に整理したい四つのこと
面接前に、次の四つを確認しておくと答えやすくなります。
- 現在または直近の年収と、その内訳
- 求人票にある給与、手当、賞与、固定残業代の記載
- 担当する仕事内容、経験、期待される役割
- 希望する水準と、働き方を続けるうえで必要な条件
希望額を一点で決めにくいときは、幅を持って伝える方法もあります。その場合は、なぜその範囲なのかを自分で説明できるようにしておきましょう。根拠のない駆け引きより、確認した条件をもとに話すほうが、後の行き違いを減らせます。
面接での伝え方
たとえば「現職では年収○○万円程度です。今回の業務内容と責任の範囲を踏まえ、○○万円から○○万円程度を希望しています。ただ、具体的な役割や評価の仕組みも伺ったうえで、ご相談できればと考えています」といった伝え方があります。
まだ仕事内容の説明が十分でない段階なら、「まずは役割や条件の全体を伺ったうえで、お答えしたいです」と確認することもできます。答えを曖昧に引き延ばすためではなく、条件を正しく理解するための確認です。
金額以外の条件も合わせて確認する
年収は大事な条件ですが、休日、勤務時間、勤務地、仕事内容、評価の方法も働き方に関わります。年収だけが高く見えても、固定残業代や手当を含む金額なのかで受け取り方は変わります。
希望年収を聞かれて言葉に詰まるときは、Careeeに相談してみてください。希望条件や転職の軸を整理し、求人票の条件を見ながら、面接でどう伝えるかを一緒に考えられます。内定後に条件を確認するときは、別記事も参考にしてください。
希望額に幅を持たせるときの考え方
希望額に幅を持たせるなら、下限と上限を何となく決めるのではなく、それぞれの意味を整理しておきます。下限は生活や働き方を続けるうえで必要な水準、上限は経験や担当する役割、求人票の条件から考えた希望の水準です。自分の中で違いが分かっていれば、企業の説明を聞いたあとにも落ち着いて判断できます。
ただし、相手から年収の話が出ていない段階で、面接の中心を金額だけにする必要はありません。まず仕事内容と期待を理解し、条件確認が必要な段階で尋ねます。選考中に伝える希望と、内定後に提示された条件を確認する場面は分けて考えましょう。
年収の言葉が指す範囲を確認する
企業によって、提示する年収に賞与や手当、固定残業代などを含めるかは異なります。「この年収には何が含まれますか」「試用期間中も同じ条件ですか」と確認し、月ごとの収入と年間の見通しを分けて考えましょう。分からないことは推測せず、年収の算出に含まれる項目を確認しておきます。
条件を比較するときは、気になる項目を一枚のメモに並べます。応募先ごとに違う部分が見えると、金額だけでは決められない自分の優先順位も見つけやすくなります。
現職の年収を答えるときも、正確な金額がすぐに分からなければ、その場で推測しないようにします。給与明細や源泉徴収票などを確認してから伝えられるかを相談しましょう。数字を大きく見せることより、条件を正確に共有することが、入社後のすれ違いを減らします。
希望を伝えたことだけで選考の結果を予測する必要もありません。仕事内容や条件を双方で確かめるための会話として、落ち着いて受け止めましょう。
迷ったら、答える前に一呼吸おいて整理しても大丈夫です。