「固定残業代って書いてあるけれど、残業が多い会社なのかな」。月給が高く見えるほど、かえって不安になることがありますよね。
固定残業代があることだけで、会社の良し悪しは決められません。これは一定時間分の時間外労働などに対する割増賃金を、あらかじめ定額で支払う仕組みです。大事なのは、金額と時間数、その先の説明まで読むことです。
固定残業代は、残業時間そのものではありません
固定残業代は「みなし残業代」など、別の名称で書かれることもあります。ハローワークの求人情報では、固定残業代を採用する場合、時間外労働の有無にかかわらず固定的に支給すること、超過分を法定どおり追加で支給することを特記事項に明記するよう求めています。
つまり、固定残業代の時間数は、毎月必ず残業する時間を表すものではありません。一方で、実際の時間外労働の状況や、繁忙期の働き方は、金額だけでは分かりません。求人票と面接の説明を合わせて確認しましょう。
求人票で確認したい4つの項目
固定残業代がある求人では、少なくとも次の4点を確認します。
- 金額:月給のうち、固定残業代としていくら含まれているか
- 時間数:何時間分の時間外労働等に対応する額か
- 対象範囲:時間外労働だけか、休日労働や深夜労働も含むのか
- 超過分:定められた時間を超えた場合に、追加で支払う旨があるか
東京労働局の資料でも、固定残業代の表示では、労働時間数と金額等の計算方法を明確にすることが示されています。求人票の「固定残業代に関する特記事項」や「その他の手当等付記事項」まで確認しましょう。
時間数だけを見て、残業が多い・少ないと断定することはできません。実際の時間外労働は、業務量、時期、配属先によって変わるためです。固定残業代の表示は、給与の仕組みを理解する入口として読み、実際の働き方は別の確認事項として考えましょう。
記載が分かりにくい場合は、自己判断で計算し直して結論を出すより、内訳と扱いを確認することを優先しましょう。
確認できた内容は、ほかの求人と同じ項目で比べると違いを整理しやすくなります。
給与欄は基本給と分けて見る
月給の合計が同じでも、基本給、定額的な手当、固定残業代の内訳は求人によって異なります。給与を見るときは、合計額だけでなく、それぞれが分けて記載されているかを確認します。
たとえば、月給欄に幅がある場合は、どのような経験や条件で金額が変わるのかも気になる点です。賞与や昇給の記載がある場合も、それだけで将来の収入を断定せず、前提や条件を確認しましょう。
固定残業代が含まれるからといって、その求人が直ちに良くない、あるいは残業が必ず多いとは言えません。ただし、自分が希望する働き方と比べるために、時間数と実際の働き方を確認する必要があります。
確認したいことを質問に変える
固定残業代の記載があっても、仕事内容や職場の状況まで求人票だけで分からないことがあります。面接や応募前の確認では、次のような聞き方ができます。
- 固定残業代は、どのような労働に対する何時間分ですか
- 超過分はどのように支払われますか
- 通常期と繁忙期では、時間外労働の状況はどのように変わりますか
- 基本給、各手当、固定残業代の内訳を確認できますか
質問することは、失礼なことではありません。入社後の働き方を理解するために必要な確認です。説明を受けた内容は、あとで比較できるようにメモしておくとよいでしょう。
不明なまま承諾しない
内定を受けた後も、主要な労働条件は書面で確認しましょう。求人票、面接で聞いた説明、内定後に示された条件で違いがあると感じた場合は、承諾する前に確認することが大切です。
固定残業代は言葉だけで不安になりやすい項目です。だからこそ、金額、時間数、対象範囲、超過分を分けて確認すると、何を聞けばよいかが見えます。ひとりで整理しにくいときは、求人票全体の見方と合わせて確認してみてください。
給与欄を読んでも不安が残るときは、Careeeに相談してみてください。気になる条件を整理しながら求人選びを行い、応募・選考の準備をお手伝いします。